久しぶりの「探偵物語」です。
今日はブログ1周年って事で、とっておきのお話。
ある初夏の日、M主任から簡単な仕事をおおせつかった。
「Y県Y市の某病院に勤務しているA子(40代女性)の顔写真を撮ってきて」
依頼の内容はこうだ。
「最近、ウチの主人(B男とする)が浮気しているようだ。相手はどうやらA子という○○病院に勤めている女らしいが、証拠は無い。どうにかして別れさせて欲しい」
ずいぶん前に、奥菜恵主演のドラマで「別れさせ屋」と言うのがあった。
実は、この「別れさせ屋」は実在する。
もちろん、看板やCMを出して商売しているワケではない。
私が知る限り、興信所の下請けのような形で彼らは存在している。
つまりこういう事。
興信所が調査対象の浮気等の交際の証拠を掴む
↓
依頼人が「別れさせてくれ」と“新たな”依頼をする(つまり別料金)
↓
興信所がマージン(仲介料)を依頼金から差し引き「別れさせ屋」に依頼
↓
受件した別れさせ屋が大活躍。
どんな手段を使うか?詳細は私も知らない。
一度だけ「別れさせ屋」のリーダーに会った事がある。
その質問を興味本位で聞いてみた。
「色々だよ」
と彼は答えた。それ以上は聴けなかった。
思うに・・・かなり“荒っぽい”事もやってる筈。
手紙や電話を使う事もあるだろうし、もっと“直接的”な“工作”を使う事もあるのかもしれない。
話がそれたので元に戻す。
名前・勤務先・住所は知っていてもA子の顔は知らないという依頼者。
浮気の証拠を掴むにはA子の顔写真が必要不可欠。
調査を始める為に、まずは「A子の顔写真をGETせよ」と言うのが今回、私に下された任務。
「仕事」の前日の深夜にY県に移動。
まずはA子の自宅と使用車両、勤務先である病院の確認。張り込みしやすい場所を探すなどの「内偵」を済ませた後に食事。
車内でコンビニ弁当だけど

そのまま、A子宅そばの路上に停めた車の中で就寝。
翌朝、A子が車に乗り自宅を出る。
気付かれないように尾行する私。
A子が勤務先の病院の従業員駐車場に車を停めるのを確認。
A子の服装、顔を確認。
ココでは無理せずに、そのままやり過ごす。
ここまでは作戦通りである。
え?
「車が分かってるのなら、何故最初から駐車場で張り込んで、降りてきた所を撮影しないのか」
ですって?
ふふふ・・・いい線いってますがまだまだ甘い。
理由は簡単。
彼女がもし休みだったらどうします?
もう一つ
彼女が駐車場のどこに車を止めるか分からない。つまり張り込みがしにくい。
ココは社員駐車場。見慣れない車があまり長時間駐車していたのでは怪しまれる
一時現場を離れて自由時間。昨晩の内偵の際、既にA子の車に「保険」をかけている。(詳細は勘弁)
夕刻に駐車場に戻る。A子の車は駐車したままである。
1時間程度が経った頃、A子が女性2人と駐車場に戻ってきた。
余計な被写体も写ってしまうが仕方ない。
シャッターを切りまくる。何度かカメラ目線になってはいるが気付かれている様子は無い。
写真の撮影は無事成功。
M主任に「無事、任務完遂」の報告を入れる。
「やったやんね!お疲れさん。戻ってきてよかよ」
その言葉を受け、私は福岡の調査事務所に戻った。
この簡単な仕事が、この後・・・
私の探偵時代の最高の手柄と、思い出に刻み込まれる事になるとはこの時は夢にも思わなかった。
以下、次回に続く。
乞うご期待